2010年5月22日土曜日

デザイン思考のエッセンス(前)

◎より良いminiプロジェクトのために

現在、ゼミではminiプロジェクトと称して、デザイン思考を実践して実際にモノを作り出す、という活動を4人チーム×8班で行っています。ゼミ全体としてはオリエン期間という位置付けです。

さてさて、プロジェクトの内容もさることながら、「デザイン思考を学ぶ」という裏テーマがあるわけなのですが、多くの人が若干そこから目が離れているような気がするので、ここで今年のminiプロジェクトとデザイン思考について考えてみようかなと思っています。

miniプロジェクトの進め方というのも毎年変化させていかなければなりません。デザイン思考を学ぶという目的が変わらないのならば、より良い方向を目指すのは当たり前のことなのです。今年もminiプロジェクトが終わりそうな今、昨年度と今年度の比較というのをそろそろ纏めるべき時に来ているのでしょう。まずは昨年度の状況をまとめてみます。

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【2009年度】
参考書:デザイン思考の道具箱・HCDToolkit・ペルソナ作ってそれからどうするの?

<スタイル>
各参考書を読みながら、その本の方法論に則って順番にプロジェクトを進めていくというスタイル。

<状況>
前半は各プロジェクトが同じようなスタートを切ったものの、問題意識の設定、哲学・ビジョンの作成で多くの班が苦戦、後半にかけて各班におけるプロジェクトの進行度が開いていった。哲学・ビジョンの設定に苦しみ、テーマが右往左往するのは当たり前、完全に別のテーマになってしまう班もあった。

デザインの上流過程に大分時間を取られてしまい、プロトタイプの作成が精一杯の班が多く、それを実際実践したり、プロトタイプを作り直すといった段階まで進んだ班はほとんど見受けられなかった。

ここから生まれた、または予想される問題点としては「哲学、ビジョンや問題意識の設定という部分に多くの時間を割きすぎ、デザインの下流工程について触れる時間がほとんどなかった」ということが挙げられる。また「本に則りすぎて、余計に混乱してしまう」という一幕もあった。

さて、この問題点を踏まえて2010年はどうなったかというと…

【2010年度】
参考書:デザイン思考の仕事術

<スタイル>
「つくって・かたって・ふりかえる」というモットーのもと、プロトタイプ重視でプロジェクトを進める

<変更点>
前半部分に時間を取られすぎたという、昨年度の課題を踏まえ、デザイン思考における周回というものを意識したスケジュールへと変更。5週間で「つくって・かたって・ふりかえる」というプロトタイプ作成までの流れを2周行うというスケジューリングへ。

また参考書を読んでプレゼンするという、デザイン思考のプロセスについて全体で学びながら進めるという機会をなくし、代わりに第6週をデザイン思考のプロセスにおける振り返りのための1週間を位置づけた。本に書いてある手順に則ってプロジェクトを進めるよりも、壁にぶち当たったら班内で臨機応変に対応して欲しいとの要望である。

<状況>
プロジェクトは現在進行中であるものの、ある程度の傾向は見えてきた。2週間でプロトタイプを完成させなければならないという縛りから、多くの人が早い段階からプロトタイプの作成に取り掛かるようになった。また、プロジェクトのテーマという観点からもプロトタイプを作ってトライアルをしやすいテーマが選ばれるようになるという変化があったのである。多くの班がプロトタイプの作成、トライアルの繰り返しを行うという状況にあるが、問題点も存在している。

前半部分をスピーディーに行おうとしたスケジューリングだったが、結果としては前半部分の欠如に繋がってしまった班も出てくることになってしまった。前半部分とは、ここでは問題意識の設定という部分だと捉えてもらってかまわない。問題意識の設定にあまり時間を費やすことが出来ず、どちらかというとアイデアベースで物事を進めてしまった班も多いのではないか。

また、全員でデザイン思考の書籍を輪読しないというスタイルも検証が必要である。多くの人がデザイン思考という手法を意識してプロジェクトをしていたかどうかというのが、まだ僕にもよく分かっていない。その状況下でいきなりプロジェクトに放り出されてデザイン思考の手法を用いることが出来たのかどうか。

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後編では、本年度のミニプロにおける改善点・問題点を更に深掘りし、デザイン思考のエッセンス、来年のミニプロの方向性について考察することにしますのでお楽しみに(笑)

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